新年明けましておめでとうございます。
すでに出遅れてしまった感は否めませんが、まったりとした時間感覚も悪くは無いでしょう。
お正月と言えばよく流れている音楽があります。
宮城道雄氏作 「春の海」 という曲です。
あらゆるメディアで流れているので耳にした事がある人は多いでしょう。
非常に日本的な音楽に聴こえますが、その要素となるのは主に”音色”と”音階”です。
筝の音は世界中で発展してきた撥弦楽器と似たような音色ですが、楽器本体の構造上独特な余韻が残る音です。
尺八も単純な笛の一つですが、発音時の瞬間的な”こぶし”の効いた音は珍しいノイズの種類になります。
音階も”和風”な組み合わせになっています。
具体的にはメジャーやマイナー感を抑え、調性が曖昧な響きになっています。
ただし頻度は少なめですが、短6度の音階を用いて演歌的な響きも使われています。
もっとも演歌の方が時代的には後の音楽になるので、”和風”を取り入れた歌謡曲という位置付けとして聴いても違和感は少ないでしょう。