映画の楽しみ方、効果音がもたらす雰囲気を分析

2017-10-13

本日は”13日の金曜日”です。

世代によって差はあるかもしれませんが、この言葉から連想するのは”ホッケーマスクをかぶった殺人鬼のホラー映画”という人も少なくは無いでしょう。

この映画では印象的な効果音があります。

「キッキッキッキッキッキッ・・・、マッマッマッマッマッマッ・・・」という音です。

実は第一作目はホッケーマスクは一切関係が無く、殺人鬼も怪物ではありませんでした。

この効果音はその殺人鬼に向けられた台詞を加工したものです。

「キル、マミー」という台詞で、「そいつらを殺して、お母さん」といったようなニュアンスです。

加工の仕方はとても単純で、”語頭の発音だけを短く切り取ってディレイのエフェクトを加えた”だけです。

しかしこんなに簡単な加工一つでも、十分に恐怖の演出として効果を発揮しています。それには2つの理由があります。

  1. 発音自体がはっきり聴き取れない短さなので、”未知に対する不安”を醸し出している
  2. ディレイの”徐々に薄れていく音”が不気味さの余韻を保たせている

というものです。

サウンドクリエイターを目指す人だけでなく、ただ娯楽として楽しんでいる人も、そういった細かい演出に注目してみるのも楽しみ方の一つになります。

もちろん”頭を空っぽにしても”楽しめる作品も良い作品である事に間違いはありません。

音作りに興味がある方は、不気味な音の理由と7つの作り方もご覧下さい。

映画画像