特に楽器の場合は、同じような見た目で同じような材質でも、価格の開きが大きい製品もあります。
ある程度楽器に触れていけば、コストパフォーマンスが取れているかどうかの判断基準も作られていきます。
このページでは初心者の方向けに、どういった部分で価格が設定されているかを簡単にご紹介します。
1.原材料の費用
楽器には様々な材質の部品が使われています。
金管楽器なら見た目通りに金属がその多くを占め、ギターやバイオリンは木材の割合が多いです。
その他の楽器でも、木材や動物の皮、プラスチックなど多種多様な素材で作られています。
つまり、素材そのものの量や加工のし易さ、希少性で価格は変わります。
それだけでは無く、音にも影響するので”良い素材”が使われている楽器はそれだけでも価値が高い楽器と言えます。
2.手間がどれだけかかるか
楽器は精密機械ほどではありませんが、やはり”精度”が物の善し悪しに関わってきます。
今の時代ではその多くの部品が機械によって大量生産されています。しっかりと設定されていれば、人の手よりも”均一な精度”で加工できます。
しかしどうしても機械だけでは作れません。特に”精度の高さ”を上げるには熟練者の手が必要となるのです。
細かい部品の最終調整や、装飾の出来栄え、塗装、それらはまだまだ機械だけだと荒い製品になってしまいます。
3.誰が作ったか、どこで作ったか
これは一種のブランド料です。
名が知られていない製作者よりも、名が知られている製作者が作れば当然高くなります。
メーカーも同じです。例え廉価版であったとしても、”有名メーカーの製品”なら他のメーカーと同じような品質でも高めの価格設定になります。
また海外で作られた物は関税がかかり高くなってしまうという面もあります。
4.骨董価値
古い楽器は綺麗に残っているだけでも価値があります。
特に、”現代の新しい製品では再現できない音”が出せるものはとても価値が高いです。
自然保護の観点から使用できなくなってしまった素材がある為です。
決して”良い音”とは限りませんが、古くから残っているものは多くの人にとって”良い音”と認識されているのです。
また著名人が使っていたから、という理由で高価で取引されている製品もあります。

時計や家具等も骨董価値を持つ物がある
5.流通量の多さ
手軽で簡単に楽しめる楽器、保管しやすい楽器、はそれだけ多くの人が触れ易い楽器とも言えます。
数が出回ればその分安くなるのは楽器に限った話では無いでしょう。
・楽器のコストパフォーマンスはどこで判断するか
楽器を選ぶ時に、予算の中で一番高い物を選ぶ、という人は少ないでしょう。
かと言って安ければ安い程良いというわけでもありません。
”予算に収まる中で安く良い物”を求めるのは普通の感覚です。
楽器の場合は以下の3点を見ると良いです。
- 見た目:チープに見えるか見えないかが境目になります。部品の形状や加工の荒さ、塗装の綺麗さなどです。
- 演奏性:弾いた事が無い楽器は選びようがありませんが、慣れた楽器なら弾き易いかどうか気付けます。
- 音:これも経験して培われていく感覚なので、よほど気に入らない音以外は好みの範囲です。
どうしても通販や取り寄せ注文ではわからない部分もありますが、値段相応でないと感じるなら返品出来る場合もあります。
楽器選びに失敗したくないのなら、人に聞くのも一つです。”コストに見合った楽器”がわからない方はご質問受け付けております。