音部記号と音名の覚えるポイント

楽器によって表現出来る音高は変わります。それを”音部記号”で表す事によって、五線譜に書き込みやすくなっています。

代表的なのはやはり”ト音記号”です。もう一つは”ヘ音記号”です。基本的にはこの二つで表しますが、時々”ハ音記号”というものも使われています。

・まずは音名の違いを知る

ト音記号の「ト」というのはド レ ミ ファ ソ ラ シ ドの「ソ」を表しています。音名が違う理由は国によって名付けが違うからです。

よく聞き慣れた「ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド」はイタリア語の名前です。他によく使われるのは英語の「C D E F G A B C」です。

クラシック音楽ではドイツ語の「C(ツェー) D(デー) E(エー) F(エフ) G(ゲー) A(アー) H(ハー) C(ツェー)」となります。ドイツ語を学んでいないと読みにくいかもしれません。

そして日本語で「ハ ニ ホ ヘ ト イ ロ ハ」という名付けがされています。だから「ト」は「ソ」でもあり「G」でもあり「G(ゲー)」でもあります。

・ト音記号の音の位置とポイント

ト音記号は学生時代に音楽の授業で描かされた方も居るでしょう。ト音記号

この記号は五線譜の下から二番目の線がソ(ト)の音である事を表しています。なので最初の円を描く時に中心がソになるように囲みます。

そしてソの完全五度という澄んだ響きを持ったレの音で交差します。上から二番目の線がレになります。この二点を守っていれば多少形が崩れていてもト音記号の機能は果たせます。

ト音記号ポイント

・ヘ音記号の音の位置とポイント

ヘ音記号はピアノやコントラバス、エレキベースなどでお世話になる機会が多いです。

ヘ音記号

この記号はファ(ヘ)の音を指し示す構造になっています。一つ目のポイントは起点です。上から二番目の線がファの音と定めているので、そこを起点として描き始めます。

そして点が二つ打たれていますが、これもファを挟んで打っています。フリーハンドでラフに描く時は起点位置が多少曖昧でもいいですが、この二つの点は確実にファを挟みましょう。

ヘ音記号ポイント

・位置がずれる場合もある

実はト音記号もヘ音記号も位置が絶対に決まっているわけでは無く、楽器やメロディーの都合により五線上の段がずれる場合があります。

その時はト音記号なら起点の円の中心を「ソ」と定めて、へ音記号の場合は点二つが挟まれた位置を「ファ」と定めて読む事になります。

マイナーな表記ですが、この二点だけを覚えておけば音階を順にたどっていけるようになります。